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　ミシェル・アリニョン、ジェローム・ジュリアン＝ラファイエール、ジャン＝ノエル・クロックに師事し、パリ音楽院を卒業。ミュンヘン国際コンクール、セビーリャのドス・エルマナス・コンクール等の権威あるコンクールに入賞した。以来、ニューヨークのカーネギーホール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、パリのフィラルモニー、ザルツブルクのモーツァルテウム、ウィーン・コンツェルトハウス、モスクワ音楽院大ホールなど、世界中の名だたるコンサートホールで演奏している。

ソリストとしてバイエルン放送響、フランス放送フィル、フランス国立管、チェコ・フィル、サンクトペテルブルグ・フィル等の著名なオーケストラと協演、カルロ・マリア・ジュリーニ、クラウディオ・アバド、ベルナルト・ハイティンク、クルト・マズア、チョン・ミョンフン、アラン・アルティノグリュ、ミッコ・フランク等と共演している。

　録音は、ピリオド楽器による初期の作品から最も先鋭的な現代のレパートリーまで、クラリネットのあらゆるレパートリーを網羅している。彼のアルバムはどれも高く評価され、フランスの主要な賞を受賞している。最近では、アルファ・クラシックスと5年間の契約を結び、協奏曲や室内楽曲を含むモーツァルトのクラリネットのための音楽全集を、歴史的楽器のみで録音している。ドルチェ・ヴォルタ・レーベルからリリースしたブラームスのソナタを収録した最新CDは、ディアパゾン金賞を受賞し、クラシカ誌で5つ星を獲得した。

　日本人の父とフランス人の母の間に生まれ、多様な文化の中で育った幼少期は、田所の音楽観に多大な影響を与えた。8歳よりピアノをはじめ、名古屋市立菊里高校音楽科卒業後、パリ国立高等音楽院に満場一致の首席で入学。同時期に行われたドビュッシー国際コンクールでは第2位を受賞するなど、渡欧と同時に早くも彼の才能が認められている。そしてジャン＝フランソワ・エッセール、フローラン・ボファールのもとで学んで同音楽院ピアノ科を卒業し、続いて同音楽院の修士課程を修了した。2021年のモントリオール国際音楽コンクールでファイナリストとなり、22年はヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで審査員長特別賞、サンタンデール国際ピアノコンクールでは第3位を受賞して一躍脚光を浴びた。これまでに読響、名古屋フィル、ウラル・フィル、モスクワ国立アカデミック響等のオーケストラと協演している。

　その後も彼のピアノへの探求心は留まることなく、パリのエコール・ノルマル音楽院に奨学生として入学、レナ・シェレシェフスカヤのもとでさらに自らの音楽に磨きをかけている。

　録音は、アドルフ・フォン・ヘンゼルトのエチュード全26曲をナクソス・レーベルに録音し、2025年6月にインターナショナル・リリースした。